離職者が増えるのはマイナス感情のせい!ハイポテンシャル人材のマイナス感情を優先的に解消すべき!

会社上層部の皆さん、離職者が多くて悩んでいませんか?

悩んでいる方、ぜひとも上村紀夫さんの書かれた『「辞める人・ぶら下がる人・潰れる人」さて、どうする?』という本をお読みください。読めばきっとその悩みの解決の参考になると思います。

上村紀夫さんの本の要約記事を書いてみました。本の購入の検討の参考にして頂けると幸いです。

上村紀夫さんの本の要約

○組織の衰えはマイナス感情から生まれる

離職者が増えて衰退する組織ってありますよね。離職者が増え、組織が衰退する主な原因って何かわかりますか?

マイナス感情です

マイナス感情とは、怒り・妬み、不平不満、不公平感のようなネガティブな感情のことです。「なんで自分がこんな待遇なんだ」「この会社で働きたくない」「あの上司ムカつく」「今どきの若者は生意気」「あんなつまんない会社行きたくない」「俺の会社、完全にブラック企業だ」などと思ったときに抱くネガティブな感情のことです。

そんなマイナス感情が離職が増え、組織が衰退する主な原因なんです。

会社に対して不平不満・怒り・失望感などのマイナス感情を抱く社員が増える→離職率が増える→会社が衰退する

という流れで衰退するんです。

会社に対して、不平不満・怒り・失望感などのマイナス感情を抱く社員が増えると、悪影響を受ける社員も増えます

「イライラしている社員Aを見て、不快感を抱く周りの社員達」「会社の不満言い合う社員Rと社員Tを見ているうちに、周りの社員達も会社の不満を言うようになる」「会社を辞めていく社員を見て、周りの社員達も自分も辞めたい気持ちが強くなる」「やる気がない社員Nを見て、周りの社員達もやる気が低下してしまう」という感じに悪影響を受ける社員も増えてしまうんです。

悪影響を受ける社員が増えれば、当然、離職率も上がり、会社が衰退します。

なので、会社を衰退させないためには、社員・従業員などにできるかぎりマイナス感情を抱かせない努力が必要なんです。「マイナス感情はウィルスのように伝染する!」ということを肝に銘じて、マイナス感情を減らす努力が必要なんです。

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○プラス感情を増やすよりマイナス感情を減らすべき

社員がどんどん辞めていく状況を見れば、まともな経営陣なら「なんとか対策を打たなければ」と焦ります。

そんなときによく取られがちな方法が、プラス感情を増やすという方法です。社員の嬉しい・楽しいなどのプラス感情を高めるという方法です。

主なプラス感情を高める方法は、「フレックスタイム制」「ノー残業デー導入」「フリードリンクの導入」「特別ボーナス制度」などですね。

でも、こういう方法は上手くいかないことが多いんです。

こういう方法で、社員のプラス感情を増やすことができるのは一時的な場合が多いんです。ほとんどの場合、時間の経過とともにプラス感情の伸び率は悪くなってしまうんです。人間は慣れる生き物だから、どんな良い方法でも、そのプラスの刺激に慣れてしまい、あまり感動しなくなるためにプラス感情の伸び率が悪くなってしまうんです。

だからプラス方法を高める方法ってあまり上手くいかない場合が多いんです。

なので、「なんとか対策を打たなければ!」という状況になったときは、マイナス感情を減らす方法を考えたほうがいいです。そのほうが効果的です。

人間は、プラス感情を抱いた体験よりもマイナス感情を抱いた体験ほうが記憶に残りやすいんです。

友達にジュースを奢ってもらった体験よりも、友達に悪口を言われた体験のほうが記憶に残りやすいんです。彼氏に優しくされた体験よりも、彼氏に冷たくされた体験のほうが記憶に残りやすいんです。テストで100点とって親に褒められた体験よりもテストで0点とって親に怒られた体験のほうが記憶に残りやすいんです。

安心・安全に生きたい欲求があります。人間は臆病な生き物なので、その欲求がとても強いんです。そんな強い欲求があるから、良い体験よりも悪い体験のほうが記憶に残りやすいんです。悪い体験を覚えておけば、その体験を2度としないですむ方法を考えることもできるし、再び同じ状況に陥ったときにどう対処したらよいか?と考えることもできるんです。考えておけば生存率を高めることができるし、安心・安全に生きられる可能性も高めることができるんです。

だから悪い体験のほうが記憶に残りやすいんです。臆病だから、安心・安全を求める欲求が強いから、悪い体験を覚えておいたほうが予防策を考えられるから、対処法を考えられるから、その結果生存率が高められるから、安心・安全に生きられる可能性が高められるから、悪い体験のほうが記憶に残りやすいんです。

というわけで、ポジティブ体験の記憶よりもネガティブ体験の記憶のほうが残りやすいんです。だから、社員のポジティブ感情を増やすよりも社員のネガティブ感情を減らす努力をしたほうがいいんです。

人は、1000円給料が増えた体験の記憶より、1000円給料が減った体験の記憶のほうが記憶に残りやすいんです。

だから社員のネガティブ感情を減らす努力をしたほうがいいんです。そのほうが離職率を下げることができるんです。

○全員のマイナス感情を減らすことはできない

残念ながら社員全員のマイナス感情を減らす方法は存在しません。

社員は全員、感じ方が違うし、求めているものも違うし、価値観も違うし、人生観も違うし、性格も違うし、生活環境も違うし、金銭感覚も違うし、感情的になるポイントも違うし、とにかくいろいろと違います。

そんな違うことだらけの社員全員のマイナス感情を減らすことなんて不可能です。

例えば、完全週休2日制にした場合、休日がたくさんほしい社員には歓迎されますが、もっと働きたい社員には不評を買います。

特別ボーナス制度を実行した場合、能力の高い社員には歓迎されますが、能力の低い社員には不評を買います。

というように、どんな制度を実施しても、すべての社員のマイナス感情を減らすのは不可能なんです。伝説の恋愛シュミレーションゲーム「ときめきメモリアル」で、すべての攻略対象の女子のマイナス感情を減らすことが不可能なように、すべての社員のマイナス感情を減らすのは不可能なんです。無理して社員全員のマイナス感情を減らそうとすれば、ときめきメモリアルで、すべての女子のマイナス感情を減らそうと頑張った結果、すべての女子に嫌われてゲームオーバーになるみたいに会社がゲームオーバーになります。

だから社員全員のマイナス感情を減らすなんて目標を掲げないでください。目標に掲げるなら、必ず特定の社員のマイナス感情を減らす!という目標を掲げてください。

特定の社員のマイナス感情を減らす!という目標を掲げたときに、社員を「優秀人材」「ハイポテンシャル人材」「立ち上がり人材」「普通人材」「ぶら下がり人材」の5つに分類してみてください。そうすれば、どの人材のマイナス感情を減らしたいのか?を考えるのが楽になると思います。

優秀人材」は、会社でバリバリ活躍している優秀な人材のことです。

ハイポテンシャル人材」は、2・3年すれば優秀人材になれるポテンシャルを秘めた人材のことです。優秀人材の候補生みたいな感じです。

立ち上がり人材」は、入社した直後の社員です。中途入社したばかりの社員もここに含まれます。

普通人材」は、可もなく不可もないって感じの人材のことです。

ぶら下がり人材」は、給料泥棒レベルの人材のことです。

社員をこの5つに分類してみてください。

○ハイポテンシャル人材を優先する

普通なら優秀な人材を優先的にマイナス感情を減らしたい!と考えますよね。優秀な人材は会社に多大なる貢献をしてくれているし、離職されたら会社にとって大きな損失!ということで優先したくなりますよね。

でも一番優先しなければならないのは、ハイポテンシャル人材なんです。「ハイポテンシャル人材→立ち上がり人材→優秀人材→普通人材→ぶら下がり人材」の順で対策を練ったほうがいいんです。

優秀人材は、優秀であるがゆえに引き抜かれる可能性が高いし、キャリアアップを目指して転職する可能性も高いし、独立心も強い人が多いので企業する可能性も高いので、離職する確率が高いのです。なので最優先は将来性のあるハイポテンシャルが良いのです。

まとめ

・組織の衰えはマイナス感情から生まれる
・プラス感情を増やすよりマイナス感情を減らすべき
・全員のマイナス感情をなくすことはできない
・ハイポテンシャル人材を優先する

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