ミラーリンク効果 好きな人の真似をしてしまう心理 なぜ真似てしまう?「相手との共通点を持ちたいから」「変身願望があるから」
ミラーリンク効果とは?
好意を抱いている相手と同じ動作をしてしまうことをミラーリンク効果といいます。同調効果ともいわれています。
人には好きな人の真似を意識的無意識的にしてしまう性質があるんです。
なぜ人は好きな人の真似を意識的無意識的にしてしまうのでしょうか?
その理由を紹介したいと思います。
好きな人の真似をしてしまう理由
理由1、異性になりたい、という変身願望
人の中には変身願望があります。憧れの芸能人のようになりたい。漫画の主人公のようになりたい。ブルースリーのようになりたい。X JAPANのYoshikiのようになりたい。安室奈美恵になりたい。有村架純のようになりたい。
というような変身願望が人の中にはあります。
そんな変身願望の中には異性になりたいという願望もあります。
男性は女性になりたい
女性は男性になりたい
という願望です。その願望はほとんどの人が心のどこかに持っている願望です。
その願望を持っている人が、異性になるなら自分の好きなタイプになってみたいと思うのは、自然の流れです。
好きな人ができたとき自然とその好きな人の真似をしてしまうのは、好きなタイプの異性になってみたいという願望が心のどこかにあるからです。だから自然と好きな人を真似てしまうんです。少しでも自分の変身願望を満たすために真似てしまうんです。無意識のうちに。
理由2、好きな人のことを詳しく知りたい
人を好きになったとき、相手のことを詳しく知りたいと思うのは自然の流れです。
でも相手のことを知るのは難しい。難しいけど知りたい。知るにはどうしたらよいか?と意識的無意識的に考えます。その結果、意識的無意識的に真似ることを実行します。
真似ることは相手を知る有効な手段だからです。真似れば、相手が○○をしたときの気持ちを考えやすくなるからです。
たとえば相手が寒いときにアイスを食べていた。それを真似てみる。すると相手の気持ちを考えやすくなる。ただ漠然と考えているより考えやすくなる。
だから人は意識的無意識的に好きな人の言動を真似るんです。相手をよりよく知るために。
理由3、相手との共通点を持ちたい
あなたは共通点がある人と共通点がない人のどちらに好感を抱きますか?
たとえば出身高校が同じ人と違う人、どちらに好感を抱きますか?
生まれた病院が同じ人と違う人、どちらに好感を抱きますか?
ほとんどの人が出身高校が同じ人、生まれた病院が同じ人に好感を抱いたと思います。
このように、人には、共通の部分に好感を抱く性質があります。
趣味が同じ人に好感を抱くのもこの性質が働くからです。
好きな人ができたとき、その相手にもっと自分のことを好きになってほしいと誰もが思います。
相手にもっと好きになってもらうにはどうしたらよいかと意識的無意識的に考えます。その結果、相手の真似をすることを意識的無意識的に選択し、実行します。
相手の真似をすれば共通の部分ができます。共通の部分ができれば相手の中にある共通部分に好感を抱く性質が働き、自分のことを好きになってもらえるかもしれない。
そう思うから相手の真似をするんです。共通部分を作って相手に好きになってもらうために。
この共通点に好感を抱く性質を知っている人は意図的に相手の真似をすることがあります。
意図的に相手の真似をする→それを見て相手は好感を抱く。あるいは好感度がアップする→好感度をさらに上げるために相手の真似をする
というように相手に好感を抱かせる、好感度をアップさせるために意図的に相手の真似をするんです。
相手と同じハンカチを持ったり、相手と同じコーヒーを飲んだり、相手と同じブランドの服を着てみたり、相手と同じ柄のマフラーをしてみたりして、相手に好感を持ってもらおうとするんです。
理由4、相手の良い部分を自分の人生に生かすため
誰かの真似をすることで自分の技術力を向上させることができる。人はそれを知っています。だから真似る。自分の技術力を向上させるために。
小説家になりたい人は好きな小説家の文体を真似る。真似ることで自分の文章力を高めるために。
野球選手を目指している子供はプロ野球選手を真似る。真似ることで技術力を高め、夢に近づくために。
歌手を目指している人が好きなアーティストを真似る。真似ることで歌唱力を高め、夢を叶えるために。
このように人は誰かの真似をすることで自分の能力を高めようとします。自分の目標を達成するために。自分の夢を叶えるために。自分の人生をより良くするために。
好きな人の真似をするときにもこのメカニズムが働くことがあります。
好きな人の真似をして、自分を向上させ、人生をより良くする。そのために好きな人の真似をする。意識的無意識的に真似る
という場合があります。
好きな人の笑い方を真似る、好きな人の走り方を真似る、好きな人の趣味を真似る。真似ることで自分の能力を高める
という努力の仕方をする人がいます。
嫌いな人を真似るより、好きな人の真似をするほうが楽しい。楽しく真似て、向上したい。だから好きな人の真似をする。
という人もいます。
理由5、シンクロ効果
シンクロしている動きって見てみて気持ちいいときありますよね。
シンクロしている動きが気持ちいい、ということを証明するような実験。そんな実験が過去に行われているんです。
ダンスの効能を証明するこの研究。「Royal Society」によると、オックスフォード大学の心理学者Bronwyn Tarr博士率いる、実験心理学者とプロダンサーらの合同チームが、264人のブラジル人学生を2つのグループに分けて調査を開始しました。
1つめのグループには、全身を使うダイナミックな動きを教えました。
もう1つのグループは、手の動きだけで表現するダンス(フィンガーダンスなど)を中心に教えました。
その後、習得したダンスをまずは個人で、次にチーム全体で披露しました。
すると、友人たちと踊ったときにのみ、健康状態の値を示すマーカーが上昇していることが判明。さらに、全身で踊るグループは、多幸感をもたらす脳内麻薬「エンドルフィン」を多量に分泌していることが明らかになったのです。
以上の実験からみんなでダンスをするほうが健康状態がよくなることが明らかになりました。
みなさん、想像してみてください。1人でダンスしているのと、仲間とダンスをしているのとではどちらのほうが楽しいと感じるかを。
ほとんどの人が仲間とダンスをしているほうが楽しそうと思ったはずです。
みんなで同じことをするほうが人は楽しいんです。人にはそういう性質があるんです。そういう性質があるからみんなで同じことをすると楽しくなって健康状態がよくなるんです。
みんなで同じものを食べたり、みんなで同じ映画を見たり、みんなで同じ酒を飲んだり、みんなで同じテーマで盛り上がったりする。
そういう同じことをすることが人は好きなんです。
同じことをするのが好きだから真似るんです。相手と同じになるために。同じになってシンクロ状態を楽しむために。シンクロの選手みたいに仲間とシンクロすることを楽しむために。
シンクロすることの楽しさを求めて人は誰かの真似をすることがあるんです。
理由6、ひとつになりたい願望(仮説)
ドラゴンボールという漫画に「フュージョン」という技があります。2人が同じ動きをすることによって合体できるという技です。同じ動きだけではなく、同じくらいの体型、身長、能力という条件もクリアしないと合体できない技なんです。
人には合体して1つになりたいという願望があるのだと思います。そんな願望があるから漫画やアニメなどの世界で合体シーンが登場するのだと思います。
好きな人の真似をすればいつか合体できる。1つになれる。そんな幻想が人の心のどこかに存在しているのだと思います。だから好きな人の真似をする。いつか1つになるために。
これは僕の仮説です。いや妄想といってもいい。そんなレベルの説です。
この合体幻想説を信じる信じないはあなたしだいです。
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