【公正世界信念のデメリット】『努力は報われる』を信じる人ほど弱者に冷たい態度をとるらしい。信者は差別主義者に陥る。

経験則を重視する人間ほど『努力は報われる』という命題を盲目的に信じるようになる

相対的に報われない努力より報われる努力のほうが多い場合、つまり成功体験が多い場合は努力は報われると強く思うことができるだろう。

でも、報われる努力より報われない努力のほうが多い場合、つまり失敗体験が多い場合は努力は報われないと強く思うようになってしまうだろう。

残念ながら人は平等ではない。すべての人が同じ量と質の努力をしても成功体験の多い人と失敗体験の多い人が必ず現われる。

才能、運、環境など。努力ではどうにもならないことがあるからだ。

それなのに報われないのは努力が足りないと言うのは間違っている。

努力が足りない人がいるのは確かだ。でも、すべての人が努力が足りないわけではない。報われない人の中にも精一杯努力している人もいる。精一杯努力しているのに失敗が多い人だっている。

そういう努力をしている人に「努力が足りないから報われない」と言うのはどう考えても的外れな意見だ。

でも成功体験が多い人は努力することによって報われた体験が多いから、努力すれば報われるが経験則になっているから、報われていない人は努力が足りないからだと批判する。怠けているからだと批判する。努力をしているのに報われない人を批判する。

これはあまりに酷い批判だと思う。努力をしている人に努力が足りないと言っているのだ。どう考えても酷い批判だ。見当違いの批判だ。

でもこんな酷い批判・見当違いの批判をする人が世の中には数多くいる。

そういう人が『努力は報われる』という信念の上に立ち、報われていない人たちを見下ろし、批判を繰り返す。

その批判に晒された報われない人たちは無理な努力を重ね、病気になったり、自殺に追い込まれたりする。

そういう負のスパイラルがこの世界では繰り返されている。

嫌な世の中だ。

でも、残念ながらこの世には『努力は報われる』という信念の上に立ち、報われない人を見下す人がいる。批判する人がいる。無数にいる。

そんな偏見に満ちた人間がいるのだ。報われない人たちを追い詰めることをする人間がいるのだ。

人は平等ではない。病気になりやすい人もいるし、生まれつき体が弱い人もいるし、物覚えが悪い人もいるし、生活環境が悪い人もいる。自然災害のせいでなにもかもなくした人もいる。毒親に育てられ人間不信に陥る人もいる。他人に理解されにくい障害に苦しむ人もいる。

それなのにそういう恵まれない人たちが報われないのは努力が足りないからだと批判する人間がいる。理不尽な批判をする人がいる。非難する人がいる。

そんな残酷で想像力の乏しい人間がこの世の中には確実にいるのだ。

そんな人間が弱者に優しくなれるわけがない。

弱者に優しくなるためには弱者を理解する姿勢が必要だ。弱者を理解する想像力も必要だ。弱者を理解する情報も必要だ。

でも経験則を重視する『努力は報われる』を狂信的に信じている人は、残念ながらそういう必要なものを重視しない。

だから半永久的に弱者を理解できない。

理解できるとしたら自分が弱者の立場に陥り、努力しても報われないことを体でわかったときではないだろうか。いや、弱者の立場に陥ったとしても理解できない人がいるかもしれない。

『努力は報われる』の信者になってしまった人に理解や共感や慈愛を求めるのは無理なのかもしれない。

報われない努力があることを知っている人たちは、『努力は報われる』の信者になってしまった人に理解を求めるのはやめたほうがいい。そして信者の言葉に流されるのもやめたほうがいい。「努力が足りないからだ」という言葉を無視したほうがいい。

それができるようになれば生きるのがすごく楽になると思う。

頑張っている人に対して「もっと頑張れ」というような無神経な人間の言葉に従い続ければ確実に病気になる。

信者はブラック企業の社長や幹部と同じだ。他人に無理な努力を強制してくる。そんな努力をし続ければ病気になるのは確実だ。

だからそんな信者の言葉に従わないでほしい。無視してほしい。そして自分の能力の範囲でできる努力を続けてほしい。

どうせ病気になるまで努力しても信者は「努力が足りないから病気になったのだ」と言うだけ。そんなアホな考えしかできない信者の言葉に従ってはいけない。馬鹿のひとつ覚えみたいに”努力”を口にする信者の言葉を信じてはいけない。

今の社会は努力すれば必ず報われる時代ではない。高度経済成長時代、バブル時代の日本だったら努力すればたくさんの人が報われただろう。

でも、今はもう高度成長時代でもバブル時代でもない。不景気な時代だ。努力しても正社員になれない。ずっと派遣社員のまま。頑張って大学に入っても就職難のせいで仕事が決まらない。頑張って働いても給料が上がらない。残業をしてもサービス残業にされてしまう。定年まで働いたのに退職金が出ない。

そんな報われない努力が無数に生み出される時代なのだ。そういう時代を我々は生きているのだ。

そんな時代に「報われないのは努力が足りないからだ」と信者は報われない人を批判する。

「努力が足りないのはお前のほうだ」と僕は信者に言いたくなる。「お前たちは報われない人の努力の量も質もよく知ろうしていない。それは明らかな努力不足だ。努力不足のくせに偉そうに批判するな。そう説教したくなる。

でも、どうぜ信者には僕の言葉は届かない。自分の考えが絶対的に正しいと信じているからだ。

そんな盲目状態に陥っている信者の言葉を報われない努力を知っている人は聞いてはいけない。

こういう信者いるから日本のうつ病率が下がらないし、自殺率も下がらないのだ。

無理な努力を続ければ病気になったり、人生が嫌になったりするリスクが高くなる。

それを忘れてはいけない。

ブラック企業, 鬱病

Posted by ringo