なぜか謝ってしまう…日本人が感謝すべき場面でつい「すいません」と言ってしまう理由

電車内で席を譲ってくれた相手に対して「すみません」と言う人がいます。

普通なら感謝の気持ちを表す言葉「ありがとうございます」と言う場面。それなのに謝罪の気持ちを表す言葉「すみません」と言ってしまう。

そういう人がたくさんいます。

「すみません」は本来、自分が落ち度があったときに言うセリフです。自分の落ち度によって相手に迷惑をかけてしまったときに言うセリフです。

そんな謝罪のときに口にすべき「すみません」をなぜ感謝するべき場面で口にしてしまうのか?

それについて書こうと思います。

「すみません」と言ってしまう理由

理由1、劣等感が強い

『自分は価値の低い人間だ』

そういう思い込みが劣等感の強い人の中にはあります。その思い込みは自分は人に優しくされたり、親切にされたりする価値もないという思い込みを生み出します。

この思い込みがあるせいで他人に優しくされたり、親切にされたりすると罪悪感を抱いてしまうのです。

自分には優しくされる価値がないのに。それなのにこの人に優しいことをさせてしまった。申し訳ない。

自分には親切にされる価値がないのに。それなのにこの人に親切にさせてしまった。申し訳ない。

劣等感の強い人は心のどこかでそう考えてしまうのです。自分には優しくされる価値もない、親切にされる価値もない。そう思い込んでいるから申し訳ないと思ってしまうのです。

理由2、自分に厳しい

自分に厳しい人は優しくされることを望んだり、親切にされることを願ったりすることは甘えだと思っています。恥ずかしいことだと思っています。未熟さの表れだと思っています。

そういう思い込みのある人が親切にされた場合、こう思います。『自分が未熟なせいで他人に迷惑をかけてしまった』と。だから申し訳ないと思い、「すみません」と言ってしまうのです。

他人に優しくされたり、親切にされたりするのは未熟さの表れ。その強い思い込みが罪悪感を抱かせ「すみません」という言葉を言わせるのです。

こういう思い込みの人にとって優しくされない、親切にされないことが自立した大人だという思い込みがあります。その思い込みが強ければ強いほど親切にされたときの罪悪感も大きくなります。

このタイプの人は「ありがとう」という言葉を口にすることも恥ずかしいことだと思っています。このタイプの人にとって「ありがとう」は自分の未熟さを認める言葉だからです。

理由3、文化的理由

日本では「すみません」をありがとうございますという意味で使う習慣があります。その習慣が身についてしまっているため「ありがとうございます」というのが適切な場面でも「すみません」と言ってしまう人がいるんです。

誕生日にプレゼントを貰ったときに「すみません」と言っている人を目撃したことがあります。その人は満面の笑みで「すみません」と言っていました。

その場面を見て、すごい違和感を感じたのを覚えています。

『習慣って恐ろしい』と思える場面でした。

やはり感謝の気持ちを表すときは「ありがとう」というべきだと僕は思います。そのほうが相手も嬉しいと思います。

「ありがとうございます」と言おう!

感謝の気持ちを表す場面で「すみません」という謝罪の気持ちを表す言葉を言われることに違和感を感じる人はいるはずです。謝罪されている気分になる人だっているはずです。

感謝すべき相手にそんな不快な気分を抱かせるリスクのある「すみません」は言わないほうがいい、と僕は思います。

素直に「ありがとうございます」と言ったほうがいいと思います。

あなたもきっと感謝の気持ちを表す場面で「ありがとうございます」と言われるほうが嬉しいと感じるはずです。「すみません」と言われるより「ありがとうございます」と言われたほうが嬉しいと感じるはずです。

自分が嬉しいと感じる言葉を相手にも言ってあげましょう。

そのほうが相手も自分も幸せな気分になれるはずです。

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